庭木がかかる病気とは?注意すべき症状、対処法を紹介します
庭木は、人間や動物と同じように病気にかかることがあります。
自然界には沢山の微生物が存在しており、中には庭木に寄生して害を与えるものもあります。
庭木に何となく元気がないと感じたら、病気を疑ってみてください。
この記事では、庭木がかかる主な病気をピックアップし、症状や対処法について分かりやすく解説します。
庭木にトラブルが起きていないかをきちんと観察し、異常を察知したら適切に対処できるようにしましょう。
庭木の葉や枝がなりやすい病気
高温多湿の日本では様々な病気があり、気が付かない内に被害が広がっているケースもあります。
まずは庭木にかかる病気にどんなものがあるのか、ご紹介します。
うどんこ病
うどんこ病とは、文字通りうどん粉のような白い粉が葉や茎に表れる症状を指します。
庭木の本来的な色味とは大きく異なり、白い粉を振りかけたような様子が観察されるので、比較的トラブルを察知しやすい病気です。
白い粉の正体は、カビです。
初期には葉や茎の表面部分のみに発生しているだけでも、症状が深刻化するにつれ、菌糸が植物の内部まで伸びてしまうケースもみられます。
植物の内部にも菌糸が伸びてしまうと、場合によっては、奇形になるリスクもあります。
また、症状が進行すると、光合成が阻害されて葉全体が黄色っぽくなってきて、最終的には枯れてしまう可能性が高まります。
植物のうどんこ病は、庭木だけでなく花壇の草花などあらゆる植物に発生する病気です。
特にバラの木に発生しやすいことが知られているので、バラを育てている家庭では特にうどんこ病にご注意ください。
病気の原因となる糸状菌と呼ばれるカビの一種は、高温多湿の状態で発生しやすいのが特徴です。
そのため、気温が上がると同時に、湿度も高くなってくる春から秋にかけては、うどんこ病が発生しやすくなります。
5月~6月頃と、秋のお彼岸の頃にリスクが高くなるので、十分に注意してください。
なお、比較的低温であっても、多湿であれば病気が発生する可能性があります。
うどんこ病を予防するには、日当たりが悪い場所での生育や、日照不足に対する配慮をすることも大切です。
うどんこ病を予防する上で重要となるのが、早めの時期に処置をすることです。
発見したら症状が出ているところを切り取って処分してください。
早期に対処をすれば、庭木の症状を重症化させるリスクを防ぐことができます。
また、うどんこ病の胞子は、風に乗って飛んでいく性質を帯びています。
周囲の植物にもうどんこ病が寄生するのを防ぐという意味でも、初期症状のうちに徹底的に処置しておくことが大切です。
すす病
庭木の葉や枝の表面が黒っぽい粉で覆われていたら、すす病の疑いがあります。
病名の通り、まるで植物が黒いすすを被っているかのように見えるのが、すす病の症状の特徴です。
漆黒の黒いすすが少しずつ広がり、やがては葉や枝の広い範囲を覆うまで症状が進んでしまうこともあります。
庭木の美しい見た目が損なわれるだけでなく、症状が深刻化すると光合成が正常に行われず、植物が弱ってしまう原因となります。
すす病の黒っぽい粉の正体は、カビの仲間にあたる糸状菌です。
すす病は、うどんこ病とは違って、植物そのものに糸状菌が寄生するのではなく、庭木に付着している小害虫の排せつ物に糸状菌が繁殖することで、二次的に起こる病気にあたります。
そのため、丁寧に観察すると病気が発生している部分に小害虫が発生している様子が見て取れます。
アブラムシ類やカイガラムシ類、コナジラミ、キジラミといった小害虫が発生しやすい庭木には、すす病のリスクがあると認識しておきましょう。
コブシやカシ、クワ類といった一般家庭の庭でも好んで用いられる庭木を中心に、シャリンバイやサンゴジュといった美しい花や実が特徴の庭木にも、すす病が発生する可能性があります。
小害虫の排せつ物にカビが寄生して発生するという性質上、害虫が多い季節には全般的にすす病が発生しやすくなります。
4月から10月頃にかけての害虫の繁殖期には、害虫駆除と併せて重点的にすす病の予防対策をするようにしてください。。
その植物に適した殺虫剤(スミチオン乳剤、オルトラン水和剤など)を定期的に散布しましょう。
一年中温和な気候のエリアでは、冬であっても、すす病が発生する可能性がゼロではありません。
一年を通してすす病を防ぐ対策を立てることが大切です。
すす病にかかったら被害が拡大しないよう、害虫を見つけた時点で駆除しておくことが重要です。
害虫を発見したら、速やかに殺虫剤を散布して害虫を駆除してください。
害虫は通気性や日当たりが悪い場所に発生しやすいという性質があります。
庭木をこまめに剪定して、風通しの良い状態を保つように心がけることはすす病予防にも有効な方法です。
大切な庭木に害虫を寄せ付けないための予防策をきちんと身につけるようにしましょう。
植木ドクターの作業メニュー「剪定」については、こちらのページです。
もち病
もち病にかかると、植物の新葉がまるで焼いたお餅のように丸く膨らんでしまいます。
もち病が発生するのは、年に1度、新芽が出てくる5月頃です。
植物によっては、まれに秋に発生することもあります。
もち病の病原菌となるのは、糸状菌と呼ばれるカビの一種です。
もち病の特徴は、古い葉や枝ではなく、若葉と若枝のみに発生するという点です。
初期症状においては、葉の表面が白っぽい色からピンクがかった色に変色して肥大します。
さらに症状が進むと、白いカビが生えてきて、最終的には葉が枯れ落ちてしまいます。
葉が肥大する様子がお餅のように見えることから、もち病という病名が付けられました。
もち病は、すべての庭木に発生するわけではありません。
もち病が発生しやすい庭木としては、サザンカやツバキ、ツツジ、サツキ、シャクナゲ類といった美しい花を咲かせる庭木が挙げられます。
庭木以外に、盆栽にもち病が発生することもあります。
庭木のもち病は、発生する時期がある程度予測できます。
もち病を予防するために、新芽が出るシーズンになったら薬剤を散布して菌を除去する作ようにしてください。
もち病は急速に被害が広がってしまうというタイプの病気ではありませんが、放置しておくことは禁物です。
薬剤散布を怠って放置すると、もち病にかかる葉が年を追うごとに増加してしまう傾向にあります。
もち病を発病した葉を見つけたらすぐに手で摘み取って、周囲の葉に影響を与えないようにしましょう。
基本的には大量にまとまって発生するわけではないので、異常のある葉だけをすぐに見つけやすいところも、もち病の特徴です。
庭木の根に発生する病気
庭木がかかる病気には、葉や枝に症状が表れる病気以外に、根に発生する病気もあります。
根頭がん腫病とナラタケ病という代表的な2つの病気をご紹介します。
根頭がん腫病
根頭がん腫病は、樹木の根や接ぎ木の辺りに、こぶ状の塊のようなものができる病気を指します。
根頭がん腫病が発生しやすいのは、花木や果樹です。
バラやサクラ、カキといった一般家庭の庭木にも発生するリスクがありますので、十分に注意してください。
病気の原因となるのは、アグロバクテリウムと呼ばれる細菌の一種です。
アグロバクテリウムが庭木の傷口などから侵入してしまうと、土壌感染や接触伝染によって病気が広がります。
ごつごつとしたこぶ状の塊が幹や枝に発生すると、庭木の茎にねじれが生じます。
結果的に根からの栄養や水分の吸収が困難な状態となり、生育不良が引き起こされて次第に枯れてしまうことになります。
高温多湿の時期に発生しやすいので、3月から10月頃には、庭木のお手入れを欠かせないようにしましょう。
植木ドクターの作業メニュー「剪定」については、こちらのページです。
ナラタケ病
ナラタケ病とは、ナラタケと呼ばれるキノコの一種が庭木の根から侵入し、寄生する病気を指します。
ケヤキやヒノキ、マツ、ナラといった人気のある庭木にも発生するリスクが高いのが特徴です。
ナラタケ病にかかると、植物の枯れ込みが進んでしまい、最終的には庭木が枯れてしまいます。
4月~10月頃にかけて発生しやすい傾向が認められ、多湿な梅雨の時期には特に注意が必要です。
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