庭木の伐採はいつする?木を切ってはいけない日とは
伐採とは立木を根元から切ることをいいます。
ただ切る、というシンプルなものではなく、様々なことを考慮する必要があります。
枝や葉を切って樹形を整える剪定と同様に伐採も適した時期というのがあります。
この記事では伐採の目的や、伐採に適した時期などを詳しく解説します。
伐採をご検討中の方は、ぜひ最後までご覧ください(^_^)/
目次
伐採の目的とは
ご自宅のお庭やお店などで様々な種類の木を植樹されている方は多いでしょう。
自然の中の森林とは違って、お庭はスペースが限られています。
こんな場合は伐採を検討しましょう。
・伐採した木を資源にしたい ・庭木の手入れが行き届かなくなってきた ・お住まいの建て替えなどで更地にしたい ・木と木の間に隙間を持たせたい ・今までとは違う樹木に植え替えたい ・害虫予防のための敷地管理 ・使用中の農地などに太陽光を取り入れ、風通しを良くしたい ・樹木自体が病気になり、朽ちてしまった |
「伐採をする意味とは?メリットは?どんな工程?伐採について徹底解説!」は、コチラ
伐採に適した時期は冬!
樹木の伐採に最適な季節は冬です。
例えば樹木の種類が落葉樹の場合、冬は休眠期に入ります。
休眠期に入ると樹木は活動を止め、成長がストップします。
休眠期に入っている樹木は樹液が流れづらく、また、伐採後は乾燥しやすいという特徴があります。
そのため、伐採した木を資源に使用する場合は、伐採時期が冬だと締まりの良い質の高い資源になります。
特に竹の場合は冬に伐採すれば割れづらく、虫も入りづらいので高品質の竹材になります。
また、落葉樹は冬に入ると水分が抜けるため、木が軽くなり扱いやすいのも冬が適していると言える理由の1つです。
葉が茂っている常緑樹も季節的に12~2月が伐採に適した時期ですが、晩秋~春前までは活動が鈍るので、この季節に伐採するといいでしょう。
伐採に向かない時期
反対に、木の性質によって木を切るのが向かない時期があります。
伐採を検討する際は、以下の時期は避けた方が無難でしょう。
①病気の木は梅雨の時期を避ける
病気にかかって成長が望めない木や朽ちてしまった木は伐採してしまいましょう。
基本的に季節は問いませんが、あえて言うなら梅雨の時期は避けた方が無難です。
雨に濡れると運ぶのが大変という理由もありますが、伐採した木を置いておくとシロアリなどといった害虫の住処になってしまうからです。
②木の成長期は避ける
木の伐採に向かない時期というのは、厳密に言うと木の種類によって異なりますが、生育期の時期は伐採に向きません。
成長するために樹液を蓄えて重たくなっているうえに、葉も茂っているので作業しにくいことが主な理由です。
生育期の時期以外なら樹液が少なく、軽くて乾燥しているため、作業がしやすくなっています。
古い言い伝えにも『木を切ってはいけない日』がある
林業界には『伐採専用カレンダー』という暦があります。
そのカレンダーには毎月、木を切ってはいけない日が記されています。
古い言い伝えによって基づいたものですが、このような迷信がかった考えには、きちんとした理屈があるとも言われています。
木を切ってはいけない日①つちの日
まずはつちの日と呼ばれる日で、大つち・小つちという、土に触れてはいけない7日間があります。
土の中には土公神(どくしん・どこうしん)という土を司る神様がいて、つちの日は土に触ってはいけないとされています。
つちの日は木にとって不調な時期と言われており、つちの日に伐採を避ける理由は大きく分けて2つあります。
1つは虫が入りにくくなること。
もう1つは木が腐りにくくなることです。
つちの日について、確かな論拠があるというわけではありませんが、その日を避けるだけで伐採がうまくいくのであれば、つちの日を避けた方がいいと思います。
とても古い伝統であるため、その期間は干支によって表されます。
干支の表記だとわかりにくいですが、大つちも小つちも7日間のことを表しているだけですので、実際はそれほど複雑ではありません。
次に、具体的に、それぞれの7日間がいつのことか解説します。
・大つち
大つちは庚午(かのえうま)という、干支の組み合わせの7番目にあたるものから、丙子(ひのえね)という干支の13番目までの間のことをいいます。
・小つち
小つちは戊寅(つちのえとら)という、干支の組み合わせの15番目にあたるものから、甲申(きのえさる)という干支の12番目までの間のことをいいます。
大つちと小つち双方を現在の月日に照らし合わせると、大つちは偶数月の始めの方から7日間。
小つちは大つちの期間が終わってから1日空けて7日間です。
大つちの方は月によって始まりの日が多少変動します。
2023年のつちの日はいつ?
2023年のつちの日は以下の通りです。
1月大つち:12~18日、小つち:20~26日 2月:なし 3月大つち:13~19日、小つち:21~27日 4月:なし 5月大つち:12~18日、小つち:20~26日 6月:なし 7月大つち:11~17日、小つち:19~25日 8月:なし 9月大つち:9~15日、小つち:17~23日 10月:なし 11月大つち:8~14日、小つち:16~22日 |
2024年以降のつちの日は森林組合などのホームページに掲載されている立木伐採カレンダーなどでご確認ください。
木を切ってはいけない日②土用の日
土用と聞くと、うなぎをイメージする方が多いと思います。
土用とは、大つちと小つちと同じように土に触れてはいけない日を指します。
具体的には立夏、立秋、立冬、立春に入る前の18日間をいいます。
この土用の日は、期間中、土が活発になるので土に触れてはいけないと言われています。
2023年の土用の日はいつ?
2023年の土用の日は以下の通りです。
冬土用:1/17(火)~2/3(金) 春土用:4/17(月)~5/5(金) 夏土用:7/20(木)~8/7(月) 秋土用:10/21(土)~11/7(火) |
土用期間中も伐採OKな「間日(まび)」とは
実は土用期間中も間日と言われる、土を動かしてもOKな日があります。
間日は土光神が土を離れ、天上界へ行く日です。
2023年の間日はいつ?
2023年の土用それぞれの間日は以下の通りです。
冬土用の間日:1/21、1/23、2/1、2/2 春土用の間日:4/18、4/21、4/29、4/30、5/3 夏土用の間日:7/20、7/21、7/25、8/1、8/2、8/6 秋土用の間日:10/28、10/30、11/1 |
伐採にはお祓いが必要?
神様の話しが出てくると、「伐採にお祓いが必要なのでは」という疑問が生まれるかもしれません。
基本的にお祓いをした方がいいとされているのは、古木と言われています。
その理由は、日本では樹齢を重ねた木には神様が宿ると考えられているからです。
神聖な木を感謝の念もこめずに伐採してしまうとバチが当たる、という考えでお祓いをされる方もいらっしゃいます。
実際にお祓いをするかどうかは、それほど深く考えなくていいでしょう。
思い入れのある木を伐採する場合は、これまでの感謝の念を込めてお祓いをしても良いでしょうし、その形がお祓いでなくてもいいと思います。
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