庭木の移植に適した時期や注意点は?
庭木のレイアウトを変えたいときや、根が張り出してきているときには移植をすることになります。
庭木は種類によって移植に適している時期が違います。
この記事では庭木の移植をするのに適する時期と、その時期に移植するために押さえておきたいポイントをまとめました。
庭木を大切にできる時期を理解して、移植後も威勢の良い姿を見せてもらえるようにしましょう。
目次
庭木の種類と移植に適した時期
庭木の移植は樹種により、適切な時期を選ぶ必要があります。
大きく分けると落葉樹、常緑樹、針葉樹があり、それぞれの最適なシーズンが異なります。
時期を誤ると移植後に庭木の生長を妨げ、枯れてしまうこともあるので注意しましょう。
ここではそれぞれの樹種について、いつ頃に移植をしたら良いかを紹介します。
落葉樹
落葉樹の移植に適しているのは11月下旬~3月上旬です。
サクラやウメ、モミジやイチョウなどの落葉樹の場合には冬に向かって葉を落とす性質があります。
落葉が終わった時点が植え替えのタイミングとして適しています。
落葉すると樹木は休眠期に入るからです。
休眠期は樹木が自分を守るための体制を整えていて、移植によるストレスの影響を抑えられます。
庭木の生育環境によって落葉が終わる時期が異なります。
日照の状況やその年の気候による差もあるので、樹木を観察して休眠期に入ってから移植をすることが大切です。
常緑樹
常緑樹の移植に適しているのは5月~9月です。
ツツジやヤマモモ、アカシアやユーカリなどの常緑樹の場合には落葉樹と違って葉を落として休眠期に入ることがありません。
常緑樹ではいつも成長しようとしているので、育ちやすい時期を狙って移植するのが合理的です。
晩春から初夏にかけては成長が進みやすく、梅雨に入ると雨量も多いので成長が促進されます。
一方、冬になってしまうと気温が低く、乾燥したり積雪したりする影響を受けて樹勢が悪くなりがちです。
根が育たなくて枯れてしまうリスクがあるため、冬を避けることが常緑樹の移植で重要なポイントです。
針葉樹
針葉樹の移植に適しているのは3月~4月と9月~10月です。
スギやマツ、コニファーやキャラボクなどの針葉樹の場合には基本的には極寒の冬と酷暑の夏を割ければ移植できます。
針葉樹は一般的に環境による影響を受けにくい生命力のある樹種だからです。
ただ、生育しやすい時期に移植した方が活着が良くて元気に育つようになります。
初春と初秋は気候が穏やかで安定しやすいのでおすすめです。
樹種によって最適なシーズンが異なるため、ベストなタイミングで移植したい場合には庭木に詳しいプロに相談した決めると良いでしょう。
庭木を移植する手順
庭木の移植は移植後も元気に成長するように丁寧な作業をすることが大切です。
ここでは庭木を移植する基本的な手順についてご紹介します。
根回し
庭木の移植で最も重要なのは根です。
根は樹木に水と栄養を届ける重要な役割を担っている器官だからです。
移植後に庭木の根が成長して活着できるように事前準備をする必要があります。
根回しは成長した庭木を移植するときに必要な作業です。
5年以上育てている庭木の場合には根回しをしなければなりません。
5年はあくまで目安で、活着が良くて根が広く張っている場合には根回しをします。
根回しは樹木が2m以上で大きい場合には太い根を切断することが必要ですが、2m未満の場合は細い根の先端部分を切断するだけです。
その後、半年くらいして細根が育ってきたときが移植の時期となります。
剪定
庭木の移植をするときには剪定も行います。
間引き剪定をして移植後に庭木が成長しやすい状況を作ることで、速やかに活着して元気に育つようになります。
枝葉を減らして葉に日の光がよく当たるようにするのが重要なポイントです。
掘り起こし
庭木の周辺から土を掘り、根を無駄に傷つけないようにしながら丁寧に樹木の根全体を取り出せるようにする作業が掘り起こしです。
複雑に絡み合っている根をほどくことなく、土を少し落としていきます。
目安として3分の1くらいの土を落とし、根の全体がよくわかるようにします。
整根
掘り起こした庭木はそのまま移植するわけではありません。
移植後に根が活着して新しい環境で均一に根を張りやすいよう、根を切りそろえる整根を行います。
根回しをしたからといって根が全体的に均一に成長しているとは限りません。
実際に掘り起こしてみてから状態を確認し、不要な値を切って全体をほぼ均一になるように切ります。
植栽
整根を終えたら移植先に庭木を運びます。
あらかじめ掘っておいた穴に庭木を入れて、植栽の作業を進めます。
庭木を入れたら新しい土を穴に入れていきます。
隙間がないようにしつつ、根が成長できるくらいの緩さで土を盛ることが重要なポイントです。
土を詰めて整えたら水を十分に与えます。
これで植栽の作業は終了です。
庭木の移植をするときの注意点
庭木の移植は樹種に合わせて適切な時期にできるようにすることが重要です。
ただ、シーズンが適していれば今すぐにできるとは限りません。
ここでは庭木の移植をするときに押さえておきたい注意点を解説します。
庭木の状態を確認する
庭木の移植をするときには樹木の状態を詳しく確認しましょう。
成長が悪くなっているときには病害や虫害を受けていることもあります。
庭木が弱っている状況で移植すると、活着が悪くて枯れてしまうリスクがあります。
移植する前に樹勢を確認して、不安があるときには移植の時期をずらしましょう。
移植先の環境を確認する
庭木の移植では移植先の環境が適しているかどうかも確認しましょう。
日当たりの良さや土壌の状況などによって移植後の環境では育たなくなってしまう場合があります。
樹種によって育ちやすい環境は異なるので、移植先の環境が合っているかどうかを確認することは重要です。
樹木が生い茂っている場所に移すときには、日当たりを良くするために周辺の樹木を剪定するといった対応をすると良いでしょう。
根回しの必要性を確認する
根回しは庭木の移植で重要な工程ですが、今日根回しをして明日移植できるというわけではありません。
庭木の移植は計画的におこなう必要があるので注意しましょう。
根回しは庭木にとって大切な根を切る作業です。
切ったところから新しい細根が出てきて成長しやすい状況になってから移植することが重要になります。
庭木を移植する時期の半年前を目安に根回しをする必要があるため、移植を思い立ったときには早めに根回しをしましょう。
活着のための対策をする
庭木の移植をした後に活着しなくて結局、枯れてしまう場合もあります。
事前の剪定で移植先に合わせて切りそろえることが大切です。
それでもうまく育たない様子のときには、発根促進剤を使って根の成長を促したり、蒸散抑制剤を散布して水の不足によって弱ることを防いだりしましょう。
活着がうまくいっていないときには庭木の様子を見て判断し、適切な薬剤で対応する必要があります。
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