伐採におけるお祓い・お清めは必要性、やり方とは?
住居の敷地内や、所有している土地に木が生えている場合など、やむを得ない理由で伐採しなければならない事があります。
木は私たちの生活に欠かせない存在ですが、病気や害虫に侵されたり、老朽化して倒壊の危険がある場合もあります。
また、敷地内で新たに建築したり取り壊し工事を行う場合、木が邪魔になることがあります。
このような木は、安全確保のために伐採する必要があります。
しかし、木を切り倒すことにより、病気や事故などの不幸や災いが降りかかることが心配な人もいるでしょう。
そんな時は、伐採する前にお祓い・お清めをすると安心できるかもしれません。
この記事では、伐採のお祓い・お清めの必要性やそのやり方についてご紹介します。
目次
伐採のお祓い・お清めとは
樹木は、日本では古くから神聖なものと考えられていました。
神社にある御神木は、切り倒すことはタブーとされてきました。
それと同じように、特に家の庭木は、守り神と捉えられる傾向があります。
日本には古より、八百万の神といって、全てのものに神が宿るという考え方があります。
木とは言え、それらは立派な生き物であり、成長と共に神格や霊魂が宿るという考え方は、我々日本人特有のものです。
木霊(こだま)という言葉自体もそれをよく表しています。
木を伐採、つまり切り倒してその命を断つことは、神格か霊魂の存在を人の都合で終わらせるということに他なりません。
木を切ること自体、呪いに類する穢れや災いの発生を恐れるのは日本人にとってごく自然な感情なのです。
そのため、伐採をする際には、お祓い・お清めを行うことが一般的な習わしになっています。
お祓い・お清めは、木の精霊に感謝し、伐採することを謝罪して、無事に伐採が完了するように祈る儀式のことです。
伐採のお祓い・お清めの必要性
伐採のお祓い・お清めは、必ずしも必要ではありません。
穢れや災い等について、特に何も気にしないという人は、以下に記す伐採に最適な日や儀式に関係なく、いきなり伐採を始めても良いと思います。
要は、当事者の気持ち次第、心次第の問題であるためです。
しかし、少しでも伐採による穢れや災いが生じることが気になる場合は、最初からお祓い・お清めを依頼することをおすすめします。
お祓い・お清めを行うことで、木の精霊に感謝と謝罪の気持ちを伝えることができ、無事に伐採が完了することを祈念し、穢れ・災いの発生などの心配を軽減することができます。
お祓い・お清めを依頼する場合の費用相場
伐採のお祓い・お清めは、神社や寺院に依頼することができます。
最寄りの神社や、氏子神社があればそちらにお願いするのが良いでしょう。
お寺の場合、檀家となっている等、付き合いのあるところに依頼すれば、木の供養をしてくれます。
お祓い・お清めの費用は、神社や寺院によって異なりますが、だいたい5,000~15,000円ほどを見込んでおけば良いでしょう。
自分でできるお清めのやり方
伐採の際、自分でお清めを行うこともできます。
お清めの一般的なやり方は、以下の通りです。
【お清めに必要なもの】
・酒(日本酒)
・塩(できれば、神社で準備できる清め塩。または粗塩)
【お清めの手順】
(1) 木の前に立ち、心を静めます。必要に応じて深呼吸します。
(2) 木を見て、感謝の気持ちを込めて手を合わせます。
(3) 木の周りを囲むように、4箇所に塩を撒きます。盛り塩にする場合もあります。
(4) 木に酒をかけて、または塩と同じように4箇所に撒き、清めます。
(5) 木に手を触れて、木の精霊に感謝の気持ちと、伐採することへの謝罪の意を伝えます。
(6) 最後に木に一礼します。
(7) ここまで行ったら、酒と塩は片付けてOKです。
お清めの方法は宗教、宗派や住んでいる土地によって異なります。
近所に詳しい人がいれば、聞いてみるのが一番良いでしょう。
また、木を切ってしまった後にお清めをすることも、それほど間違っていません。
要は、気持ちの問題ですので、伐採の前後に関係なく、木に感謝と謝罪の意を伝えることが大事です。
土地ごとの正しいお清めのやり方がわからない場合は、お祓いかお清めを最初から専門家に依頼することをお勧めします。
木を切ってはいけない日
日本の場合、木を切ってはいけないと言われる日、または期間があります。
一般的に、木を切ってはいけない日は、以下の通りです。
・土用 ・大つち、小つち |
土用は、夏に鰻を食べる「土用の丑の日」が有名ですが、年に4回あります。
季節の変わり目である、立冬、立夏、立秋、立春の前の18日間が土用と呼ばれています。
大つち、小つちは「大犯土」「小犯土」と書き、犯土は「土を犯すべからず」という意味です。
日の干支でいう、庚午(かのえうま)〜丙子(ひのえね)の7日間を大犯土と呼び、丁丑(ひのとうし)を間日(まび)と言い、戊寅(つちのえとら)〜甲申(きのえさる)の7日間を小犯土と呼びます。
間日は犯土(つち)には含まれません。
従って間日は伐採をしても良い日ということになります。
大つち、小つちについては以上のとおり考え方が難しいのですが、ネットで調べるとその年の犯土の期間を知ることもできます。
なぜ伐採に向いていない日がある?
土用、大つち、小つちは、なぜ伐採に向いていないのでしょうか。
それは土公神(どくしん・どこうしん)が関係しています。
もともと陰陽道で祀られている土を司る神様がおり、土公神と称されます。
土用はこの土公神が土を支配する期間と言われていて、土が活性化しており、土をいじってはいけない日とされています。
特に、土を移動するのはタブーとされています。
大つち、小つちは土公神が土の中にいる時であるため、この期間には穴掘りや伐採等、土に関すること全般はしてはいけないこととされています。
いずれも、もしこれらの時期に土をいじると土公神が怒り、祟りや障りがあると言われています。
伐採も土に関わることなので、一般にやらない方が良いとされています。
木を切るのに最適な日
では反対に、伐採に適した日とはいつでしょうか。
もちろん、先ほどの土用・大つち・小つちを除いての話ですが、一般に、冬が良いとされています。
冬の木は葉が落ちて休眠期間となるためです。
伐採に伴って発生する葉や枝などの廃棄物も減らすことができます。
しかし、木によって生態が違うため、必ずしも冬が最適というわけではありません。
木を切り倒して薪などにする場合はそれぞれ最適な時期があるので、あらかじめ専門業者に確認しておくと良いでしょう。
伐採は植木業者へ依頼しましょう
伐採は、自分で行うことも可能ですが、大変危険を伴う作業です。
そのため、伐採をする際には、専門業者である植木業者に依頼することをおすすめします。
植木業者は、伐採作業に必要な資格や経験を有しています。
木の伐採に関わるお祓いやお清め、木を切ってはいけない日取りなどの知識も豊富で、業者によっては、それらをまとめて依頼することも可能です。
また、植木業者は、伐採後の木や枝、葉などの廃棄物処理も行ってくれます。
多少費用はかかりますが、時間と労力の多くを節約することができます。
そして何より、自らの手で木を切り倒さずに済むので、穢れや災いを被る心配を軽減することにもなります。
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本記事は伐採に関わるお祓い・お清めについてまとめました。
お祓い・お清めは必ずしも必要なものではありませんが、少しでも気になる場合は、伐採の前にお祓い・お清めをあらかじめやっておくと安心です。
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