剪定と伐採の違いとは?その違いを詳しくお⾒せします
大きく育った樹木をどうにかしたいけど、剪定(せんてい)と伐採ってどう違うの?とよくわからなかったり、意味を誤って理解されている方も少なくありません。
本当は剪定してもらうはずが、勘違いしたまま植木屋さんに希望内容を伝えてしまい、取返しが付かなくなったというケースもあります。
剪定と伐採は似ているようで全く異なるものなので、今回はこの2つの違いについてご紹介します。
【剪定(せんてい)とは】
剪定は余分な枝や葉を整え、日当たりや風通しを良くし、害虫が発生するのを防止する作業です。
また、見た目を美しくしたり、花や実の成長を促す為にも行います。
樹木の健康や美しさを保つ手入れなので主幹から切る事は殆どありません。
剪定には適した時期があり、それは木の種類によって異なります。
木は大きく分けて広葉樹と針葉樹の2種類あります。
更に、常緑樹と落葉樹があります。
これらの樹木によっての適した剪定時期についてご紹介します。
・常緑広葉樹
暖かい時期の剪定が適しており、3月下旬~4月下旬、5月下旬~6月下旬に行う事が多いです。
・落葉広葉樹
休眠期に入り、成長が緩やかになる寒い時期が適しています。
葉を落とし、枝がよく見える12月~2月がよいでしょう。
・常緑針葉樹
新しい芽が出る前の春前に剪定を行うと綺麗に花を咲かせる事ができます。
・落葉針葉樹
寒さに強い木が多いので、寒い時期の剪定が向いています。
オススメは12月~3月頃です。
【伐採(ばっさい)とは】
樹木を丸ごと1本、根本から切る事です。
チェーンソー、ハーベスターなどを使用します。
伐採は目的により様々な伐採方法があります。
伐採を行う目的は、大きく4つあります。
・自然環境を保護する為
森林伐採を行い、木と木の間に間隔を空ける事で残った木々に日光が当たりやすくなり、土からの栄養が行き渡りやすくなります。
そうする事で木が成長しやすくなるのです。
更に森林の地面にも日が当たり、草も成長しやすくなります。
虫や鳥が住みやすくなるので、生態系が安定し、自然環境がよくなります。
・土地を整備する為
広い敷地を確保する為や、枯れた不要な庭木を撤去するなど土地を整備する為にも行います。
駐車場を新設しようという事で伐採をする事もあるでしょう。
伐採する木が多い際や、大木を伐採する際は大掛かりな作業や危険が伴う事もありますので、業者に依頼するようにしましょう。
・建物や農地に活用する為
建築物の木材とする為にも伐採を行います。
ただし、伐採しすぎると動物の住処がなくなり、自然破壊に繋がります。
過度な森林伐採は問題視されており、むやみに伐採しすぎない事も大切です。
・薪炭材を確保する為
電気、ガスの代わりに薪を使用している方もいらっしゃいます。
木材需要の約半数が燃料に使われています。
薪炭材の為にも伐採は必要です。
以上が伐採を行う4つの目的です。
剪定には適切な時期があるように、伐採は目的によって適切な時期があります。
木材として利用する場合には、冬に行うのが良いでしょう。
木は冬に成長が止まって樹液が減る為、木の密度が高くなって頑丈な木になります。
なお、敷地を更地にしたい、病気になった木があり、感染を防ぐ為に伐採したいという場合は、どの時期に伐採しても問題ありません。
また、伐採は根元から木を切断しますが、切り株は残ります。
土地を整備する場合には切り株の撤去も必要になります。
切り株を撤去する事を抜根といいます。
伐採して残った切り株を様々な道具で掘り出します。
個人で抜根を行うのは難しいです。
業者にも抜根は行っていないところもあります。
伐採を依頼する際には、抜根も対応しているか先に確認しておきましょう。
いかがでしたでしょうか。
剪定、伐採を依頼する際には、上記の内容を少しでも知っておくと希望内容を伝えやすくなるので、参考にしてみてください。
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